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昼間人口の読み解き方~渋谷と神保町駅の比較~

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店舗の商圏・立地分析の際、周辺の居住者をターゲットとするなら夜間人口(国勢調査や住民基本台帳)を活用しますが、店舗の場所が駅前やビジネス街の場合には昼間人口を活用します。本コラムでは昼間人口の読み解き方を渋谷駅と神保町駅を例に解説します。

■昼間人口とは?

昼間人口データは、商圏分析に活用する小地域単位のデータベースにおいては、総務省統計局の「リンクによる地域メッシュ統計」に収録されています。「リンク」というからには何かと何かを結合させている訳ですが、昼間人口は国勢調査と事業所統計が元で、それぞれの項目を組み合わせて集計されています。

下の図をご覧ください。とある区画(メッシュ)に3階建てのビルがあり、それぞれの内容を記載しました。このメッシュの昼間人口は何人でしょうか?

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答えは16人です。
店員4名+従業員10名+専業主婦1名+乳児1名という計算です。リンクという意味は、国勢調査から昼間も自宅にいるであろう人数と、事業所統計から従業員や生徒学生数を足したものということです。夫と長男は昼間は別の場所にある企業や学校におり、それ以外はこのメッシュ内に昼間もいるという考え方です。ちなみに夜間人口は4名(4人家族)となります。

■渋谷と神保町の比較

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商圏分析GIS「MarketAnalyzer™」には任意の地点の任意の範囲内の昼間人口などをレポーティングする機能があります。これを用いて渋谷駅徒歩10分圏と神保町駅徒歩10分圏の昼間人口とその内訳を比較していきます。

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上の図によると、渋谷駅徒歩10分圏の昼間人口総数は約15.3万人、神保町駅徒歩10分圏の昼間人口総数は約20万人と1.3倍の差があります。この差は何でしょうか?

表中の昼間人口の内訳をご覧ください。生徒学生数が渋谷約1.1万人に対して神保町約5.7万人ということで圧倒的に異なります。働いている人(2次・3次産業従業者数)を見ると約14万人とほぼ同じです。徒歩10分圏にある学校の数や生徒学生数の違いが見て取れるでしょう。

◯年代別昼間人口

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こちらは両駅徒歩10分圏の性・年代別昼間人口の人口ピラミッドです。
このグラフからも学生と想定される10代後半~20代前半の年齢層が明らかに違うことがわかります。

◯タイプ別昼間人口

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こちらは先の表にある昼間人口の内訳(タイプ別昼間人口)を東京都全体と比較し、レーダーチャートにしたものです。赤いラインが東京都全体で、青いラインが各駅圏を示します。働いている人(第2次・3次産業従業者)は東京都全体とくらべても渋谷は目立ち、学生は神保町が目立ちます。

■終わりに
今回は昼間人口というテーマでしたが、駅周辺の商圏分析をする際には、いわゆる商業人口や買物人口というターゲット軸も重要です。
更に詳しく知りたい場合は、駅商圏の分析について解説している下記のマンスリーレポートをご覧ください。

年齢別昼間人口と従業者データを用いたエリア特性の把握
エリアの目利き力を高める(基準値を満たす類似エリアの検索)
駅商圏を統計解析で読み解く~主成分分析とクラスター分析~