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IKEAの来訪者分布(GPS位置情報の活用)

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郊外立地を中心に家具量販店を展開するスウェーデン発祥のイケア・ジャパンが8月29日に事業説明会を開き、2019年内に都市部で小型店の出店をすると発表しました。東京23区の主要駅周辺や大阪での出店を検討するとのことです。

今回のコラムでは、首都圏のIKEAの店舗それぞれの来訪者の分布を、GPS位置情報を用いて地図上に見える化し、各店舗の商圏範囲を分析してみました。

首都圏のIKEA店舗の配置

IKEAは東京、千葉、埼玉、神奈川にそれぞれ1店舗づつ出店しています。東京は立川、千葉は船橋、埼玉は新三郷、神奈川は港北です。

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商圏分析GISでジオフェンスを設定

GPS位置情報は携帯キャリアやアプリ事業者がユーザーの許諾を取得し、個人情報を秘匿する形でエリアマーケティングで活用されるようになってきています。商圏分析GIS「MarketAnalyzer」には全国2,000万件以上のGPS位置情報を分析する機能「PPLAライフエリア分析機能」が搭載されています。
まずは首都圏のIKEA4店舗の区画を地図上になぞり、GPSを位置情報の取得範囲を設定します。この範囲のことを「ジオフェンス(地理的な柵)」と呼びます。

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各GPSはその居住地や勤務地が予め判定されています。各店舗のジオフェンス内に入ってきたGPS位置情報を認識し、その居住地を地図上に可視化します。つまり来訪者分布ということになります。データの取得期間は2017年1年間としています。

IKEAの来訪者分布

下の地図が2017年に4店舗それぞれに来訪した人の居住地分布です。黄色は立川、ピンクは新三郷、緑は船橋、青は港北への来訪を表します。

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地図を俯瞰して見てみると、各店舗の来訪者分布の重なりが少なく、店舗商圏のバッティング、カニバリが発生していないと推察できるのではないでしょうか。非常に計算された店舗配置のように見受けられます。
東京の中心部に更に地図を拡大していきましょう。

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GPS位置情報の個人情報を秘匿するために、居住地はピンポイントの場所ではなく4次メッシュという公的な地域区画単位としています。4次メッシュは500m四方のマス目の単位です。
各メッシュごとに4店舗のどこに来訪したかによって円グラフで表現しています。円グラフが大きいほどIKEA4店舗に来訪した人が多いエリアということになり、円グラフの色でどの店舗に多く来訪しているかがわかるようになっています。

地図上の黒い線は手書きですが、はっきりとどのIKEA店舗に来訪しているかが分かれているように見えます。地図の東側のエリアは東京都江東区が中心ですが、緑色が目立ちます。つまり東京都に居住してはいるもののIKEA船橋に行く人が多いということがわかります。都内の中心部を抜けて西側のIKEA立川に行くよりも湾岸沿いの国道や高速道路を使って千葉の船橋に行くほうが利便性があるということでしょう。

その他にわかること

ここまでは来訪者の居住地の分布を分析してみました。GPS位置情報の取得は常にタイムリーに行われているので、曜日別・時間帯別傾向もわかります。

下の2つのグラフはIKEA4店舗それぞれの曜日別・時間帯別来訪者の傾向です。
やはりどの店舗も土日が混雑していますし、午後の時間帯がピークとなっています。

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終わりに

インターネットやスマートフォンの爆発的な普及にともなって、GPS位置情報データもエリアマーケティング分析に活用できる時代となっています。
これによって今まで不可能な分析が可能となり、わからなかったことがわかるようになって来ています。この分野はますます進化していくと思われます。引き続き是非ご注目ください。

※本コラムで使用した「MarketAnalyzer™ PPLAライフエリア分析機能」の詳細はこちら