top

menu

国勢調査「その2」の活用(居住期間で駅商圏を分析)

cover

商圏分析・エリアマーケティングにおける最も汎用的で基本的なデータベースは国勢調査データです。国内に居住するほぼ全ての人を対象に5年毎に調査されており、年齢や家族構成、住宅関係など約300ものデータ項目があります。
商圏ボリュームを知るためや、ターゲットを小地域単位でセグメントする際に利用されています。
最新版は2015年10月時点のデータで、今回その国勢調査の「その2」というデータ項目が新たにリリースされました。
国勢調査「その2」とは主に居住期間、職業、従業地・通学地が調査項目です。今回のコラムでは居住期間の項目を用いて1都3県の駅商圏を分析してみました。

国勢調査その2の居住期間とは

今回分析に利用したデータである居住期間とは、調査対象の世帯が現在の家に住み始めてからどれくらいの期間が経ったかというものです。

dataこのデータ項目を使って、駅前商圏をテーマに、住み始めて日が浅い世帯とかなり長く住んでいる世帯の構成比を比較して、その駅前商圏が新興エリアなのか昔ながらの下町なのかというように、その質を読み取っていきます。

データを駅単位で集計

商圏分析・エリアマーケティングに活用される国勢調査データの集計単位は、メッシュ単位と町丁・字等別単位の2つあります。
メッシュは日本全国をマス目に区切り、マス目ごとに人口などの数値がセットされており、その大きさが1km四方/500m四方/250m四方/125m四方と様々あります。

今回はこのメッシュ単位で集計された居住期間の項目を、1都3県の駅それぞれから徒歩10分県内を駅前商圏として集計し、5年未満人口と20年未満の人口の比率を計算しました。

station1【1都3県の駅】

walk【各駅から徒歩10分圏内のデータを集計】

結果の考察

下の表は徒歩10分圏内の5年未満居住人口と出生時から居住人口と、その合計値に対する5年未満居住人口の割合を示したものです。5年未満比率が高い順にランキング形式で表現しています。
上位の駅は昔から住んでいる人よりも引っ越してきて5年経っていない新たに流入してきた人が多い駅前商圏だということになります。

list【5年未満居住人口比率TOP20】

TOP20は新興住宅街的な駅も見えますが、多くは都市部のオフィス街にある駅も出現しています。都会型のライフスタイルの人々を対象にした高級マンションや賃貸マンションの供給も増えてきたというところでしょうか。次はTOP21~40を見てみましょう。

list2【5年未満居住人口比率TOP21~40】

こちらは新興住宅街というイメージの駅が多く出てきました。37位と40位の小田急永山と京王永山は立地的にはほぼ同位置にある駅です。いわゆる多摩ニュータウンの駅で、少子高齢化によって買い物弱者が増えているという傾向はあったものの、大手不動産会社による公団住宅の建て替えなどもあり、新たなファミリー層が流入してきたという変化が読み取れます。

終わりに

国勢調査は最も基本的かつ大規模な統計調査で、商圏分析・エリアマーケティングにおいても古くから活用されています。国勢調査にも色々あり、「その2」というデータとその項目にも有益なデータがあると認識いただければと思います。
「従業地・通学地」というデータ項目もよく活用されているデータ項目です。分析イメージは下記URLをご参照ください。

国勢調査その2解説:https://www.giken.co.jp/datalineup/censusdata/censusdata-2/