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住民基本台帳(人口統計マスター)と国勢調査の違いと活用

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GIS(地図情報システム)を用いたエリアマーケティング・商圏分析では、分析対象のデータが非常に進化しており、この数年でスマートフォンのGPS位置情報を用いた分析手法や事例が急速に拡大しているのはご存知のことかと思います。では従来より活用されている公的な人口統計データの価値がなくなっているかと言えばそうではありません。今回のコラムでは、GIS分析でよく利用されている住民基本台帳について、国勢調査と比較しながら解説します。

公的な2大人口統計データ

日本国内の人口統計データで、マーケティングに活用される2大メジャー公的統計は2つあります。1つは国勢調査、もう1つは住民基本台帳です。両者とも聞いたことはあるかと思いますが、調査の主幹や目的、調査周期や内容がそもそも大きく異なります。

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店舗の商圏分析では、各ホームページで公開されている都道府県単位や市区町村単位では粒度が粗いので、メッシュや町丁目などのいわゆる小地域単位で集計されたデータが活用されています。
住民基本台帳と国勢調査の最大の違いは、調査の周期と調査項目でしょう。それぞれ一長一短がありますが、住民基本台帳は毎年更新ができるので、常に鮮度の良い分析が可能です。国勢調査は約300項目に及ぶ詳細な調査項目から、地域や生活者を深く知ることができます。両者をうまく使い分けることが重要となります。

住民基本台帳のエリアマーケティング活用

ここからは住民基本台帳に注目して具体的に分析のイメージを伝えしていきます。利用したデータは5月7日にプレスリリースで発表されている「人口統計マスターメッシュ版」です。
https://www.giken.co.jp/2019/05/07/28624/

人口増加地域の最新人口動態

では具体的に人口動態を見ていきましょう。東京オリンピックを迎えるにあたって、選手村予定地の北側、東京都中央区の都営大江戸線の勝どき駅がある、勝どき1丁目~6丁目を分析対象としました。

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このエリアで国勢調査の最新データ(2015年版)と人口統計マスターの最新データ(2018年版)の数値を比較してみました。

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ひとつの町で人口が3,000人以上異なるのは非常に大きな差と言えます。人口が増えている/減っている地域では鮮度も重要になってくるのではないでしょうか?

※国勢調査と人口統計マスター(住民基本台帳)は目的も調査方法も異なる別のデータです。本来であれば両データを比較すべきものではありません。あくまでも参考としてください。

都市型小商圏の分析

商圏内の人口ボリュームだけではなく、商圏内のどの辺に人口の偏りがあるのかというターゲットの分布を知ることもあります。分布を正確に読み取るためにはメッシュという四角形の集計単位が適していますが、そのメッシュの大きさも様々あります。国勢調査も人口統計マスターも125m四方の6次メッシュという単位がそれぞれの最新版から整備されています。特に都市部の小商圏フォーマットの店舗であれば過去最小単位だった500m四方単位の4次メッシュでは分布を見るのに限界があります。125mメッシュ単位であればその分布も一目瞭然です。

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終わりに

両データの違いを理解し、上手く使い分けることが重要です。これまでGISで国勢調査のみを活用していたとしたら、住民基本台帳(人口統計マスター)にも注目してみてください。