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地価ポテンシャルデータで商圏分析

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商圏分析・エリアマーケティングにおいて、土地の価格という要素も分析に用いられる場合があります。例えば、マンションや戸建て、商業開発のデベロッパー企業が仕入れの際の参考にしたり、金融機関の物件デューデリジェンス、チェーン企業の新規出店候補地の賃料の分析といった活用シーンがあります。

土地の価格と言っても利用目的によって実は数種類あるのをご存知でしょうか?
1)実勢価格、2)公示価格、3)基準地価、4)路線価、5)固定資産税評価額の5種類が一般的です。
商圏分析・エリアマーケティングにおいては、データの利用のしやすさから公示地価のデータが活用されています。

今回のコラムでは公示地価の最新の基データを、エリアマーケティング用に500m四方の4次メッシュ単位に変換したデータベース「地価ポテンシャルデータ」を用いて、首都圏の地価を地図で表現してみました。

■首都圏の地価分布

下の地図は地価ポテンシャルデータの1㎡あたりの平均地価(円)で東京23区を表現したものです。青系の色のエリアは地価が相対的に低く、茶系の色のエリアは地価が高いエリアということを表します。やはり東京23区の中でも山手線の内側は圧倒的に地価が高くなっています。

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■地価が高い上位10メッシュ

1都3県で1㎡あたりの平均地価が高い、上位10メッシュを検索してみました。東京駅近辺と銀座エリア、原宿・明治神宮前周辺と表参道~渋谷にかけてのエリアがTOP10に出てきました。

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■エリアマーケティング・商圏分析での活用

公示地価は国土交通省より公開されているオープンデータです。基データは調査地点単位になっているので地図に表現すると点のプロット図となります。エリアマーケティング・商圏分析では自社店舗や出店候補地の商圏、例えば半径◯◯km圏や自動車◯◯分圏という単位で立地を評価するので、点のデータでは分析が困難という問題がありました。メッシュ単位に変換することによって商圏単位で地価を再集計しやすくなり、立地評価・商圏分析に地価という観点を加えることができるようになります。

下の地図にプロットされている赤い三角形は小売チェーンの店舗分布のイメージです。GIS(地図情報システム)で各店舗に商圏を設定(今回は半径1km)し、マーケットボリュームを表す夜間人口と昼間人口を、店舗が位置するメッシュ内の平均地価を集計しました。

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商圏分析GIS「MarketAnalyzer™」で分析した例が下の画面です。店舗を評価する軸として、各店舗の売上、先に集計した夜間人口、昼間人口、平均地価をスコア化(偏差値化)し、レーダーチャートで表現しています。赤いラインは全店舗の偏差値50ラインで、例えば図中の川崎の店舗は売上が赤いラインより下側ということで低調であるが、夜間人口と昼間人口は標準的なボリュームであることがわかり、更に地価は全店と比べると高い立地であると言えます。したがって、マーケットはあるので売上の余力はありつつ、地価に連動するであろう賃料も見直す余地があるという具体的な戦略につながる訳です。

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■終わりに

エリアマーケティング・商圏分析では、自社保有の店舗データや顧客データだけではなく、そこにマーケットを表すエリア統計データを加え、需要に対する実績を分析していくのが王道です。その際のエリア統計データとして、「地価」という概念を組み込むと新たな発見につながるのではないでしょうか?

地価ポテンシャルデータの開発ロジックについては、商圏分析GISコラム「マンスリーレポート:2014年10月号」で詳しく解説しています。併せてご参照ください。